「時短の科学」非製造業の生産性向上を初めて体系化

99%の時短は間違っているらしい

時短の科学

おすすめ度
(3.5)

工学博士の内藤耕氏は言います。

あらかじめお断りしておきますと、本書は「何をすれば会社が成功する」という「戦略」を扱う指南書ではありません。どんな戦略を取るかは経営者が決めればいいと考えています。

パドー
では、どのような内容なのでしょうか。

 

本書で扱うのは、基本的には「戦術」です。生産性を上げるためにはどうすればいいのかという手法を、科学的にまとめた戦術書です。

本書で示される戦術は、会社の規模や業種、立地にかかわらず当てはまるそうです。

なぜなら、時短の本質を捉えているからなのでしょう。

本書は、時短の本質に初めて踏み込んだ書物だと自負しています。ぜひ、多様な人たちに手に取っていただき、ますます活発な議論ができればと思います。

パドー
サービス業中心の解説となっています。
こんな人にオススメ
  • 生産性を追い求めている方
  • 組織の効率を上げたい方
  • 労働時間を削減したい経営層

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本書の構成について

本書は全部で3章から構成されています。

  1. なぜサービス業では時短が進まないのか
  2. 生産性が上がり、時短が進む方法
  3. サービス業の生産性はどこまで高められるか

時短を進めていくための6つのステップ

STEP1
現状を把握する
 
STEP2
人員配置の無駄をなくす
 
STEP3
業務の無駄をなくす
 
STEP4
要求を理解する
 
STEP5
事業戦略を立て直す
 
STEP6
データで評価する
 

6つのステップは14のアプローチに分かれます。

現状を把握する

  • プロット分析(感覚的な議論はやめる)
  • 業務・人員推移グラフ(忙しい時間ではなく、ひまな時間を探す)
  • 低い波をコントロールする(残業時間の削減は後回しに)

人員配置の無駄をなくす

  • リアルタイム・サービス法(時間・場所・情報を顧客に近づける)
  • 小ロット化(こまめにするほうが効率的)
  • マルチタスク化(従業員の連携が進み、突発的な稼働に対応)
  • 稼働対応労働時間制(状況に合わせてこまめにシフト変更)

作業の無駄をなくす

  • サービス・キネティックス原則(スタッフの行動と顧客の要求を重ねる)
  • ムラとムダを削る標準化(マニュアルがサービス品質を上げる)
  • おもてなしピラミッド(会話へのステップをつくる)
おもてなしピラミッド
観察→笑顔→挨拶→会話と積み上がっています。最終的に会話によってお客様の要求を掘り起こすプロセスです。

事業戦略を立て直す

  • 大口取引よりも小口取引(小口取引で生産性向上)
  • 作業平準化のビジネスモデル(繁忙期の需要を崩し、閑散期の需要を創る)
  • お客ありきの事業モデル(制約を原動力に変化)

データで評価する

  • スタッフと設備の効果を計る(現場を評価する三指標)
三指標
三指標とは「労働生産性」「総資産回転率」「総資産利益率」の3つとなります。

時短はあくまで結果

生産性の向上の実現を目指した結果、時短が実現できることとなった。

これが理想です。

時短はあくまで結果であるべきなのでしょう。

労働時間を減らしながら、売り上げやサービスが維持できたり、向上することが真の生産性の向上です。

パドー
ひとりひとりの取り組みが大切なのですが、組織的取り組みも同じくらい重要なのです。

 

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