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よく働き、よく休む「働き方と休み方改革」が実現する社会へ

勤務間インターバル制度普及促進に向かって

今週、勤務間インターバル制度普及のための有識者検討会が厚労省で開催されました。

厚労省HPに議事内容が掲載されています。

労働安全衛生の専門家である高橋正也氏と久保智英氏の対談(両氏ともに医学博士)が非常に興味深かったです。

パドー
勉強になりました

勤務間インターバル制度とはなにか

勤務間インターバル制度は、働く者の生活時間や睡眠時間を確保し、健康な生活を送ることを目的とした制度です。

例えば、勤務間のインターバル時間を11時間と定めた場合、22時に退勤すれば翌日の9時前には出勤してはならないという生活を確保しなければなりません。

インターバルを規制することで、最低限の睡眠や休息の時間の確保がなされるために、健康障害への抑止として一定以上の効果が大いに期待できるのです。

ヨーロッパでは、このように11時間のインターバルが当たり前に浸透しています。

日本においては、まだまだ十分に浸透しているとは言い難く、就業規則に規定化している企業も多いとは言えないでしょう。

それに加え、規定化している場合も、原則8時間のインターバルと謳っているところが大半という現状であると思われます。

休むという行為に注目してみよう

高橋氏は言います。

勤務間のインターバル時間に着目することは、働いていない時間、人が生きるために必要とされる休息や睡眠を確保するための時間的な枠組みを、社会的に獲得していこうとすることだということができます。

働いている時間におけるパフォーマンスを支えているのは、働いていない時間の充実度であるという、考えてみれば当たり前すぎるこの点をわれわれはついつい忘れてしまいがちです。

これからは、この働いている時間と働いていない時間の両方で人の生活は成立しているのだということを十分に考えていく必要があります。

パドー
なぜ、忘れがちなのでしょう

休むことを軽視していないまでも、働くこととの比較において休憩の価値が相対的に低いからなのです。

パドー
休憩や休息がともすれば「サボり」色を帯びてしまうほどに、勤勉を良しとする国民性ゆえなのか

そういったことも関係して、諸外国に比べて休むことに対する価値認識が低いということが言えます。

パドー
ベストパフォーマンスを出すために十分な休息をとるという発想への転換にはまだまだ時間がかかりそうです

課題先進国、日本の現状

高橋氏は言います。

端的にいって、睡眠不足だと、人の顔が読めない状態になってしまうということです。顔を読むことは、人と人とのコミュニケーションにとって根幹に関わる事で、睡眠不足だと、仕事をする上でのコミュニケーションも齟齬をきたすようになってしまうということです。

パドー
ここは日常的にビジネスパーソンが腑に落ちる部分です

特に優秀なスポーツ選手は、トレーニングもさることながら、睡眠をとても大切にしています。

いい仕事をしようという気持ちの強い人ほど、睡眠や休息の大切さを理解されています。

厚生労働省の調査結果等をみても、平日に6時間の睡眠すらとれていない人が約48%となっているようです。

半分近くの人が不十分な睡眠時間を前提とし業務遂行している。

久保氏は言います。

そういう意味では、勤務間インターバル制度は、ヨーロッパでは「空気のような制度」なのかもしれません。

空気を読むことが得意な国民性を十二分に活かすためにも、一刻も早く制度を空気化したいものですね。

例えば、職場で勤務間インターバル制度を導入しましたといっても、
どこでも働けてしまうような状態のままインターバル時間だけを設定しても、それはあまり意味のないことになってしまいます。

ここで問題視されているのは、モバイルツールの発達に伴う、勤務時間外における電話やメールによる「追っかけや確認」です。

社内でルールを作り運用したとしても、取引先からのアクセスをまったく拒否できるのかという営業上の問題は簡単には解決しないはずです。

疲労回復のために、物理的に距離を置くことと心理的な距離が確保されることは必ずしもイコールではありません。

対談においても触れられているように、

フランスにおける「切断する権利」が我が国において法的根拠を持つには、まだまだ道遠しのようです。

前進あるのみ

高橋氏は言います。

そのような中で、今は「働き方改革」という言われ方をしていますが、これが、さらに一歩進むと、「働き方と休み方の改革」という形で考えられるようになれば、もっと良い生き方につながる改革ができるのではないかと思います。

働くことと休むこと。

動くことと止まること。

よく働くためには、よく休まなければならない。

当たり前の認識が広く社会に行き渡る世の中にしなければなりません。

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