人生や仕事において私たちが直面する悩みや課題のほとんどは、すでに誰かが解決法を身につけているのです
IT企業を経営するガブリエル・ワインバーグ氏と統計学者のローレン・マッキャン氏の共著となる本書には数多くのメンタルモデルが紹介されてます。
そこで本書では、物理学をはじめ、数十種類の学問分野にまたがる重要なメンタルモデル300以上を体系的にリストアップしたうえで、分類し、解説しています。
一度頭に形成されたメンタルモデルは、「こういうときはこうする」というイメージとなって、その後似たような状況に直面したときの指針となります。
本書が紹介するメンタルモデルを理解すれば、状況を正しく理解したり、アイデアを生み出したり、意思決定したりする際に、非常に役立つと思われます。
- 仕事の効率を上げたい方
- いいアイデアがすぐに湧いてこない方
- 意思決定をもっとスピーディーに行いたい方
本書の構成について
本書は全部で9章から構成されています。
- 「選択」の思考法
- 「結果を想定する」ための思考法
- 「タイムマネジメント」の思考法
- 「変化に適応する」ための思考法
- 「数字や統計」に騙されないために
- 「意思決定」の思考法
- 「対立に対処する」ための思考法
- 「潜在能力」を解き放つための思考法
- 「市場支配力」を行使するための思考法
第一原理とは
思考法を効果的に展開するためには、第一原理を適切に理解し、意識する必要があります。
第一原理とは、
導かれる結論の土台を構成する、一連の自明な前提のことを指します。
たとえば、料理で言えば、レシピを構成する「食材」がこれにあたります。
第一原理は、真実とみなせる建築ブロックでつくった基礎部分であり、その上に妥当な(そしてときに新しい)論拠を築くための土台です。
ただしくメンタルモデルを使うために
次の2つがメンタルモデルの使用にあたっては重要です。
- 思考力を鍛え合うパートナーを見つけること
- 自分の考えを文章にすること
思考力を鍛え合うパートナーを見つけること
込み入った問題をひとりで黙々と考えても、最善の結果は生まれないものです。
考えを他人と分かち合い、フィードバックを受け取りましょう。
テーマ別に相手を変えることも有効です。
テーマの中核をなす真実を本気で知りたいと思っている相手を選ぶことが肝心です。
自分の考えを文章にすること
書くと言う行為を通じて、思考が明晰になり、論旨の弱点に気づくことができるでしょう。
頭の中を整理するには、文字にすることが一番の近道であるはずです。
臨機応変にモデルを駆使して、あなたの前に現れる問題を片っ端から片付けていきましょう。