基本を大切にする人が最後に笑うのだ
「あたらしい経済」編集長の設楽悠介氏は言います。
風呂敷・畳み人とは、
経営者や上司(プロジェクトリーダー)の突飛なアイデアを、実現可能な状態まで設計し、着実に実行に移す人。
大風呂敷を広げる人たち(経営者や上司)の風呂敷を畳む役目を負う人を指します。
つまり、
プロジェクト実行において、なくてはならない存在を意味します。
僕はやりたい仕事ができるようになるための最良のルートは、この畳み人のスキル(=畳む秘術)を身に着けることだと確信しています。
本書は、
目の前にある仕事を着実にこなしていくことが、ビジネスパーソンの王道であることをあらためて思い知らせてくれる「教科書」です。
あなたがビジネスで成功するためには、
ビジネスの基本をしっかりと固め、自分の力で仕事を実行する力をつけること。そのうえで、適切なタイミングで挑戦することが何より大切です。
- いまいち成果の上がらない人
- 部下指導に悩む上司
- 意欲的な若手社員
本書の構成について
本書は全部で5章から構成されています。
- 畳み人が求められている理由
- 畳み人の仕事術
- 畳み人のチームビルドとマネジメント術
- 畳み人になるための仕事の基礎
- 畳み人こそ、最強の広げ人になれる
働く上でのコスパのいい武器とは
僕は仕事で、「嫌われないこと」ほど強力な武器はないと思っています。
まずは、相手と嫌われない程度の関係を構築することが目指されなければなりません。
そのためには、次の3つの方法を徹底しましょう。
3つの方法
- あいさつをする
- お礼を言う
- 相手の名前を呼ぶ
おそらく、
あなたが入社したときにはじめて教わったビジネスマナーの基本だと思います。
しかし、この3点のメリットを自覚してしっかり実行できている人は、それほど多くはありません。
ここは実感できます。
あなたの職場でも見かけませんか?
あいさつができない中高年。
お礼が言えない上司。
僕自身、見城社長に「ありがとう」と言われるより、「設楽、ありがとう」と言われるほうが、モチベーションは上がります。
相手への想像力をもってアクションを起こす
相手のことを考えて動けば動くほど、最終的には自分の思い描く通りに仕事が進みやすくなります。
相手のためにそこまでやるのかという気持ちが先行しがちであるならば、立ち止まって考えてみてください。
相手のために「そこまでやる」のではなく、自分のために「そこまでやる」べきなのです。
不思議なもので、そうした相手への小さな気遣いが、自分が結果にたどり着く最短ルートとなるのです。
広げ人を目指して
広げ人(経営者や上司)を特等席で見ることのできる畳み人であるあなたも、自分のビジョンを実現するために、やがて広げ人を目指すかもしれません。
そのようなときに、注意しなければならないポイントが3つあります。
3つのポイント
- 視点は内ではなく、外へ
- いい人でいようとするな
- 仕事はどんどん人に振れ
視点は内ではなく、外へ
畳み人の視点は基本的に内側です。
広げ人になれば180度視点を転換する必要が生じます。
世の中や市場はどうなっているのかにアンテナを張らなければならないのです。
いい人でいようとするな
広げ人の仕事はイノベーションを起こすことです。
あなたのビジョンを達成したいのならば、人に嫌われることを恐れていてはなにも始まらないことを自覚するべきです。
仕事はどんどん人に振れ
畳み人はその経験から、様々なポイントが気になり、ついつい自分の手を動かしがちとなります。
大きな仕事を完成させたいのならば、
広げ人としての役目役割を意識し、実務的な作業はどんどん他の人に任せるようにしましょう。
いい畳み人を見つけよう
広げ人として、あなたが自身のビジョンを実現したいのならば、どうしてもやらなければならないことが、ひとつだけあります。
あなたにとっての優秀な畳み人を探し出すことです。
あなたが広げ人として「やらなければいけないこと」を実行するために、優秀な畳み人は不可欠なのです。