案を出せと言われた時に、あなたの論理的思考は上手く働いているだろうか
ビジネスシーンには問題が溢れかえっています。
次から次にやって来ます。
余裕があれば、問題を「設定する」ことの大事さに目配りもできるでしょう。
しかしながら、それよりもまずは問題を解決することの方が先決であるはず。
それがあなたの職場の現実。
解決する場合の唯一かつ最大の武器が「ロジカルシンキング(論理的思考)」です。
ロジカルシンキングの定義はいくつかあります。
その特徴は端的に言うと次のようになります。
主張と根拠に合理性がある
合理性を支えるものが、明確な言葉の定義や数字的証明、明瞭な因果関係、抜け漏れのない場合わけであることは言うまでもありません。
問題を解決する時のアプローチを間違ってしまうと、ロジカルシンキングは上手く働きません。
誤ったアプローチとはなんでしょうか。
誤ったアプローチとは何か
例えば、
問題を解決するための「案」を出してくださいと上司に求められた時に、あなたはどのようなアプローチをとるでしょうか。
若手社員に多いのが、その「問題」を構成する特殊状況や付帯条件に重きを置きすぎるアプローチです。
「問題」の特殊性にいきなり切り込んでいき、「問題」をねじ伏せようとするスタンスです。
多くの場合、そのような知的強引さだけでは納得感のいく「解決案」は生まれません。
なぜなら、原理原則を蔑ろにしているからです。
原理原則を蔑ろにしてはいけない理由
「問題」の特殊性に注目し、その特殊性を条件として解決案を模索することは、一見すると正しいアプローチに思えます。
しかしながら、
このアプローチから導き出された「答え(案)」は必ず、一般論という物差しの洗礼を受けます。
もちろん特殊事情は理解できるが、一般的な場合との比較論や整合性を持ち出されてしまうのです。
その場合に、
特殊なケースだから、特殊性だけを考慮すればいいという意見は説得性を十分には獲得できません。
視野が狭いという「イチャモン」で難癖をつけられるリスクを防ぎ切っていないからです。
ゆえに、原理原則から始める必要があります。
原理原則から始める
原理原則とは、簡単にいうと「そもそも論」のことを指します。
そもそも、これは問題なのか。つまり、何のためにこの問題を解決する必要があるのか。
という、ちゃぶ台返し的、梯子をはずし的な「面倒な問い直し」です。
ここから始めない限り、ロジカルシンキングは徹底されません。
ここを通過した地点に来てようやく、今回の特殊な条件や状況を加味しながら掘り下げていくのです。
一見すると無駄とも思える、この問い直しを通じて、知らず知らずのうちに、問題に潜む本質にあなたは触れることとなります。
その本質こそが、網羅性や総合性を有する一般性に他なりません。
まとめます。
- 「問題」に対するアプローチは特殊性(限定的条件)から考え始めない。
- 「問題」を考えるときは、原理原則(そもそも論)から始める。
あなたの論理的思考をもっともっと上手く働かせてみましょう。