テクノロジーを使いこなす企業体質に変わるしかない
NIコンサルティングの長尾一洋氏は言います。
本書は、テクノロジーの進化が避けて通れないなら、それに振り回されるのではなく、うまく取り入れ、したたかに使いこなすにはどうすればよいかを説明します。
テクノロジーを極度に恐れる必要はありません。
必要に応じて、使えるのならば使っていくぐらいの姿勢で丁度いいと思います。
テクノロジーの進化は、テクノロジーを恐れる気持ちを吹き飛ばすほどにより使いやすく、魅力的に日々進化しているのです。
背伸びをして最新のものを導入しなくても、身の丈に合うテクノロジーを工夫次第で最大限に活用できる便利な時代にあなたは事業活動を行っています。
テクノロジーをしたたかに使う社長や企業は、テクノロジーを使って経営をどう変えるか、ビジネスモデルをどのように変えて新たな企業戦略を構築するかを考えています。
- テクノロジー活用に関心のある社長
- システム部門
本書の構成について
本書は全部で6章から構成されています。
- テクノロジーの大波
- 「振り回される社長」と「したたかな社長」の行動学
- AI・IOTの見方・使い方
- テクノロジーを使いこなすフレームワーク
- 働き方改革を実現するテクノロジー
- テクノロジーを活かす経営メソッド「フィードフォワード」
フィードバックからフィードフォワードへ
フィードフォワードという言葉は、もともと制御工学の用語だそうです。
次のような意味があります。
制御対象そのものではなく、それに対して影響を与える先行指標(データ・予測値)をつかみ、制御対象に起こる変化を事前に予測して手を打つ(制御する)ことを「フィードフォワード」と言います。
テクノロジーの利用によって集まるデータ分析に基づき、タイムリーに、スピード感をもって、次にどうすべきか、どういう手を打てば効果的なのかの指示を矢継ぎ早に出す決断力が求められているのでしょう。
振り回される社長とそうでない社長の違い
著者は実体験に基づき、「テクノロジーに振り回される社長の経営」と「したたかに使いこなす社長の経営」の違いを次の10個に分類します。
未来を見据えるために、テクノロジーを積極的に有効に活用できるかいなかの意識の違いが、企業の将来を大きく左右します。