もはや、テレワーク抜きの働き方には戻れない!
本書は、日本能率協会コンサルティング所属のコンサルタント陣が執筆されています。
実際、30年も前からテレワークを実践している歴史があるそうです
日本企業の文化や特徴を踏まえたテレワークのあり方を模索し続けてきました。試行錯誤したノウハウを、テレワークを推進する皆様にお届けしようと、この本を執筆することとなりました。
より魅力のある働き方にするための50のポイントが解説されています。
ITツールやシステム等の使いこなしだけにとどまらず、日常のコミュニケーションのあり方、企業の制度論や経営のあり方まで踏み込み、実務に役立つ内容をご説明しようと心がけました。
非常にコンパクトにまとまっているので、この1冊で押さえるべきところは、すべて網羅されていると言えます
- 在宅勤務を検討している人事部
- テレワークで「いまいち感」の強い方
- テレワークにおける管理に悩むマネージャー
本書の構成について
本書は全部で7つのパートから構成されています。
- テレワーク時代を生きる
- 会社として何を準備するべきか?
- テレワークで困ったこと
- テレワークにおけるコミュニケーション
- 上司と部下のコミュニケーション術
- リモートでの会議・打ち合わせの進め方
- Web研修・Web社内発信を上手に進める
テレワークのメリット
会社、社員、社会の3つの視点から各々のメリットを見ていきましょう。
会社にとって
- オフィスコストの削減、人件費コストの削減、海外運営コストの削減
- 紙やハンコなどのムダな業務や会議の削減
- 合理的な意思決定
- 採用の選択肢の多様化
社員にとって
- 通勤時間の削減
- 家族と触れ合える時間が増える、子育てや介護の両立
- 働く時間の自由度が高まる、趣味との両立やワークシェアリング
- 仕事への集中度合いの向上
社会にとって
- 満員電車がなくなる
- 有事に対応しやすい
- 男女差がなくなり、誰もが働くことができる
経営者が行うべきこと
テレワークの効果的な推進において経営者の役割は決定的です。
今やテレワークをどれだけ実施しているかが企業に対する評価にもつながるだけに、これまでテレワークへの理解を示さなかった経営者も早急にテレワークへの対応を進めることが不可欠となっています。
経営者がなすべきポイントは次の8つとなります。
- テレワーク宣言を行う
- お金、資源を投じる
- 経営者自身がITを理解する
- 経営者や役員自身が自らの働き方を変える
- 管理の仕方を時間管理から成果管理に変える
- 文化・ダイバーシティを持った会社にしようと宣言する
- デジタル投資は経営者の大きな役割と認識する
- 長期的な視点でテレワークを捉える
貴重な出勤日を効果的なものにする
テレワークという選択肢が増えるならば、オフィスでの働き方についても再考する必要が発生します。
オフィスでの新しい働き方が問われるはずです。
その際には、次の5つの心得が求められることでしょう。
- 毎日漫然と出勤するのではなく、目的を持って出勤する
- 限られた出勤日では、オフィスでしかできない仕事に注力し有効に過ごす
- リアルなコミュニケーションを効果的に行うために、職場メンバーの出勤カレンダーを活用して調整する
- 出勤日を意識して、事前にテレワークで何を準備しておくかを考える
- 計画的なオフィスワークとテレワークのミックスを実現する
必要となってくるスキルとは
テレワークの環境下において、必要度が高まるスキルは以下の6つとなります。
- 文章で、人に情報や要望を分かりやすく伝える
- 集中力を保ち、自己を律する
- 仕事の計画を立て、進捗を管理する
- 上司や関係者への報告を適切に行う
- 文章で、人への思いやりや気遣いを伝える
- 気分転換や休息を適切に取る
自己管理能力がますます問われている
多様な働き方のために
まだきちんとテレワーク体制が取れていない企業は、これを機会に自社でも積極的な導入を検討してください。テレワーク、リモートワークの導入により、企業には大きな可能性が広がります。
テレワークの導入は、なによりも従業員の様々な働き方の実現を可能とする入り口となります。
多様な働き方を認めることで、様々な事情におちいった社員が辞めることなく、働き続けることも可能になります。
リモートとリアルを上手に組み合わせることができる企業だけが、これから生き残っていくのでしょう